そんなこんなで。

隠れオタOLの雑多な感想。だいぶぬるい。

枯れたアラサーが【君の名は。】を見て感じたもの

yahoo評価がやたら高い【君の名は。

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 CMやテレビの特集を見ては気になっていた映画で、yahoo映画のレビュー評価がやたら高いのも後押しし、映画館へ行ってきた。
ちなみに新海監督の有名な【秒速5センチ】は途中までしか見てなく、なんかあの男女間の醸し出す空気が合わずに辞めてしまった記憶がある。

 私の中で、国内アニメ映画(主に一般人向け/エヴァや萌え系は除く)の傑作は、細田守監督の『時をかける少女』です。
今回は時かけと拮抗するか、はたまた私史上を塗り替えてしまうのかと期待大で足を運びました


 以下、ネタバレ含む私の感想になります。

◾️総評『時かけは超えなかった』

yahoo映画では大絶賛の嵐ですいませんが、もしかしたらレビュー書いてる人は25歳くらいまでの若い方が多いんじゃないでしょうか。

または、評価軸が「過去の他作品と比べた場合の評価」と「アニメ映画として見た場合の評価」では多少ずれてくるので、後者の場合には星4以上の評価になるのは納得できるのですが。
私は「時をかける少女」を評価軸に見に行ってしまったので、本作は枯れた中年(私)の琴線にはいまいち届きませんでした。

でもすごく良くまとまっている映画だとは思う。
個人評価:星3.7

以下、細かい部分の評価を勝手につけていきます。

▼絵
前評判でも高い通り、風景描写はとても美しかった。田舎風景、都会風景、そして抽象的な心象風景?な描写もレベルは総じて高い。ここに文句は無いです。
この映画の評価を大いに上げる要因の一つじゃないですかね。

ただ、男の目がキラキラしすぎてるような…。私は貞本義行さんのキャラデザの方が好きだなぁ。

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▼ストーリー
転校生、時かけサマーウォーズを足して、さらに恋愛要素強めにした話。

設定が類似した作品は多いけれど、全体的に良くまとまっている点は高評価。
ただ、入替えの時間軸がちと分かりにくく、見終わったあと隣に居た旦那と「あれはこういう事だよね?」と互いに確認しあうことに。

チラシの裏に手書きで恥ずかしいけど、瀧と三葉の時間は3年ずれてた=二人は3歳差ってことでいいんだよね??

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三葉の髪きった理由(14歳の瀧に会いに行ったけどシカト)、瀧の手に巻いたプロミスリング(古い)みたいなの伏線の回収もちゃんとしてるし、時間差トリックも上手く出来ている。
少し良くわからなかったのは、口噛み酒飲んだあとに入れ替わった三葉は、どこの時間軸の三葉なんだろう。「私、あの時…」と言ってたから死んだ認識がある三葉というわけで、それまで入れ替わるのは3年前の同時刻だったのが、口噛み酒飲んだ時だけは時間が少し前になってるんだよね。あれは「愛の力」とか「KI・SE・KI」という見えざる力という解釈でいいのかな。

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お酒飲んだら、入れ替わりポインツも遡ったのか??まぁいいや。そこを突き詰めて考えるのは面倒だ!!

 
 「バケモノの子」より、遥かに話の整合性が取れていたと思う。登場人物少なめで主役二人に的を絞ったのが良かったのかもしれない。
ちなみに先輩とツカサは飛騨旅行の様子から「こいつらデキるな」と思ったけど、そうでもなかった……。まぁ脇キャラなんてどうでもいいか。

■話の大筋には影響ないが気になったこと
 

・三葉のお父さんと家が仲悪くなったのって、おばあちゃんの『婿養子のお前が何を言う!!出てけ!!』って言う婆ちゃんの言葉が大分溝にもなってる気がしたんだけど…。婆ちゃんェ…。

・瀧くん、社会人になっても彼女とか今まで居らんかったの??ずっと探してたの??色々大丈夫??

バタフライエフェクトじゃないけど、よくある『過去を変えると未来が良くも悪くも大きく変わる』というSFの醍醐味は、この映画は『糸守を救う』ことだけに注力してたなぁ。

 三葉の父親との関係はもっと掘り下げて良かったかもね。

瀧と三葉の二人だけで見れば、ストーリーにも文句はあまりないです。むしろよく出来とる。

▼演出
多分、ここが合う合わないがこの映画の評価の分かれ道になると思う。
 私はすみませんが、少し恥ずかしかった……
ストーリーは好きでも、ここでうぐぐ〜と躓いてしまう罠。

というのは、
•ポエム的な台詞の掛け合いが聞いててどこか恥ずかしい
•台詞で心情をほぼ説明してしまうのが残念
•『君の名は』を連呼しすぎてくどく感じた
•『運命』を全面的に押し出しすぎてるのに萎える

決して悪い演出ではないんです。
掛け合いも台詞も物語を盛り上げる要因なんで、これはもう観る側の『合う合わない』だと思う。

私は『時かけ』のいいところは、真琴と千秋が互いに「好き」と言わんからこそ、ラストの「未来で待ってる」の台詞が最大限に活かされたと思ってるんで、本作で「君の名は」という台詞の乱発にはうぐぐ……となったのでした。

あと、個人的には最後は歩道橋ですれ違って互いに振り向くところで終わらせた方が余韻が残る気が。

 「ずっと探してた」って、新宿や渋谷にいるキャッチセールスが一昔前にいうような言葉……ちょっと瀧くん怖いよ、と現実に戻る私。

瀧がなー、抵抗なく臭いこと言うのがいかんのかなー…。「お前がどこにいても探してみせる」っていう心を、表情や動きのみで見せて欲しかったけど、言われてしまうと「あぁ…」となんか萎れてしまう…。

もう少し全体的に感情の発露や台詞を抑えておくと、よりクライマックスでグワーってなったと思う。

 

いいシーン多かったんだけどね。本当ね。学生のときに見てたら泣いてたかもしれんよ。「好きだ」のとことかね。

そう感じて改めて気づく。
『君の名は』のターゲット層は10代〜20代前半であるということを。

▼曲
RADの曲はどれも良かった。「前前前世」以外も良かった。RADのことをよく知らない旦那も、この映画にてRADに興味を持ったくらい、世界観を壊さずに良いところで入ってくるので、RAD様様な映画でもある。

ところで、タイアップ有りきで作ったのか、元々からそういう予定だったのか知らないが、OPアニメがガッツリあったのは意外でした。

あれは無くてもいいかな。曲は好きなんだけど、本編に普通に入ってくれる方が映画としては好きです。アニメアニメ感を強めてしまったような。

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上記の個人的不満点を省みて、8/28現在yahoo評価が星4.6とやけに高評価の理由を考えてみた。

『星3では低すぎる。よって星4を付けざるを得ないレベルの完成度』

これじゃないかと推測する。

決定的な「これアカンわ」と落とすほどの落ち度がない仕上がりなのです。

演出の合う合わないはともかく、あの絵とストーリーを見るに、平均点は優に超えてるので星3を超えるのは分かる。
yahooユーザーレビューはやったことないので分からないけど、0.5とか刻んでつけることができないのであれば、星4を付けざるを得ない人が多数(実際は3.5以上・4以下の人も含まれる)いるんじゃないかと。
無論、パーフェクト5をつける人も多いので、私の感覚がすれてるだけかもしれんけど。

若い方にはおすすめ、昭和生まれは期待はそこそこに行くのがいいんじゃないでしょうか。